コーヒーの歴史
アラビアで秘薬とされたコーヒー
当初は味わいを楽しむ飲み物としてではなく、薬として飲用されていたそうです。15世紀末には、宗教上の理由で飲酒を禁じられていたイスラム教徒に、嗜好品として飲用されるようになりました。
コーヒーの木がヨーロッパへ、そして世界へ
アラビアで楽しまれていたコーヒーは、その後、イタリアのローマへ伝えられます。「イスラム教徒の飲み物」として伝えられたコーヒーは、当初キリスト教徒にとっては飲むのに抵抗があったようですが、ローマ法王が認めることで、キリスト教徒の間にもあっという間に広がりました。
そしてローマからイギリス、ドイツ、フランスへと広がり、コーヒーを楽しめる「コーヒーハウス」が各国で次々とオープンしていきました。このコーヒーハウスは「珈琲を楽しむ」場のほかに、さまざまな文化人や政治家などが集まる「社交場」としても使われ、社会的にも重要な役割を担いました。
コーヒーの歴史 大供給地ブラジルに渡る
7世紀になると、世界では欧州の国々による植民地活動が活発になり、それとともにコーヒーの木も世界各地へ運ばれていきました。そして18世紀初頭、コーヒーの種子と苗木が、現在もコーヒーの大供給地であるブラジルにわたり、生産が始まります。
1804年には、日本人も初めてコーヒーを口にします。しかし、記録には「焦げ臭くて、味わうに耐えない」と記されており、まだこの時はコーヒーの美味しさには気付けなかったようです。